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[「My Library!」103]

2026年6月16日
『 My Library 』へようこそ〜♪
今回のブックレビューで取り上げるのは、映画でも日本アカデミー賞10冠と話題になった『国宝』です。
ページを開いた瞬間から、まるで舞台の幕が上がるように、華やかでありながら厳しく、美しくも残酷な世界が広がっていきます。
読み終えたあと、しばらく余韻から抜け出せない……。
今回は、そんな『国宝』の魅力について書きたいと思います。

■『国宝(上)青春篇』 吉田 修一(著)

1964年元旦、長崎は老舗料亭「花丸」……
侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。
男の名は、立花喜久雄。任侠の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。
舞台は長崎から大阪、そしてオリンピック後の東京へ。
日本の成長と歩を合わせるように、技をみがき、道を究めようともがく男たち。
血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り。
舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜け、数多の歓喜と絶望を享受しながら、その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか?
朝日新聞連載時から大きな反響を呼んだ、著者渾身の大作。

歌舞伎という舞台に、「才能」と「血筋」、そして芸に生きる覚悟の重さを描いた物語。
喜久雄と俊介、対照的な二人が同じ舞台に立ちながら、それぞれの立場と宿命の中で芸に向き合っていく姿が印象深い。
華やかな舞台の裏側には、努力だけでは越えられない壁や、逃げることのできない家の重みが静かに描かれており、その厳しさが読むほどに伝わってくる。
劇的な展開も多いが、それ以上に心に残るのは、芸に取り憑かれた人間の執念である。
読み終えたあと、二人の行く末を見届けたいという思いが自然に湧いてくる。
下巻が楽しみだ。
おすすめ度は、★5つ。

■『国宝(下)花道篇』 吉田 修一(著)

鳴りやまぬ拍手と眩しいほどの光、人生の境地がここにある……。
芝居だけに生きてきた男たち。その命を賭してなお、見果てぬ夢を追い求めていく。
芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をW受賞、『悪人』『怒り』につづくエンターテインメント超大作!

いよいよ芸の頂へと向かう完結篇。
歌舞伎という伝統芸能の世界を舞台に、才能と血筋、努力と宿命が交錯する姿が圧巻だった。
華やかな舞台の裏側には、孤独や焦燥、失うものの大きさが静かに描かれており、いくつもの波瀾万丈な展開や、舞台を観ているような映像が浮かぶ描写は読者を飽きさせない。
また、舞台の表と裏を行き来する徳次の存在が、現実的な視点で物語を支える。
時に冷静で、時に情に厚い。そのバランスが、作品全体の人間味を強めている。
読み終えたあとには、物語を読んだというより、一つの人生と芸の歩みを見届けたような深い余韻が残った。
映画も観てみたいな。
おすすめ度は、★5つ。

――つづく。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今回のおすすめN3は、第7004回終了現在、第6970回より 34回出現なしの3けたプラス[11]狙いで 10点。

[029] [065] [245] [326] [470]
[416] [515] [713] [812] [911]


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今回のブックレビューで取り上げるのは、映画でも日本アカデミー賞10冠と話題になった『国宝』です。
ページを開いた瞬間から、まるで舞台の幕が上がるように、華やかでありながら厳しく、美しくも残酷な世界が広がっていきます。
読み終えたあと、しばらく余韻から抜け出せない……。
今回は、そんな『国宝』の魅力について書きたいと思います。

■『国宝(上)青春篇』 吉田 修一(著)

1964年元旦、長崎は老舗料亭「花丸」……
侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。
男の名は、立花喜久雄。任侠の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。
舞台は長崎から大阪、そしてオリンピック後の東京へ。
日本の成長と歩を合わせるように、技をみがき、道を究めようともがく男たち。
血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り。
舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜け、数多の歓喜と絶望を享受しながら、その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか?
朝日新聞連載時から大きな反響を呼んだ、著者渾身の大作。

歌舞伎という舞台に、「才能」と「血筋」、そして芸に生きる覚悟の重さを描いた物語。
喜久雄と俊介、対照的な二人が同じ舞台に立ちながら、それぞれの立場と宿命の中で芸に向き合っていく姿が印象深い。
華やかな舞台の裏側には、努力だけでは越えられない壁や、逃げることのできない家の重みが静かに描かれており、その厳しさが読むほどに伝わってくる。
劇的な展開も多いが、それ以上に心に残るのは、芸に取り憑かれた人間の執念である。
読み終えたあと、二人の行く末を見届けたいという思いが自然に湧いてくる。
下巻が楽しみだ。
おすすめ度は、★5つ。

■『国宝(下)花道篇』 吉田 修一(著)

鳴りやまぬ拍手と眩しいほどの光、人生の境地がここにある……。
芝居だけに生きてきた男たち。その命を賭してなお、見果てぬ夢を追い求めていく。
芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をW受賞、『悪人』『怒り』につづくエンターテインメント超大作!

いよいよ芸の頂へと向かう完結篇。
歌舞伎という伝統芸能の世界を舞台に、才能と血筋、努力と宿命が交錯する姿が圧巻だった。
華やかな舞台の裏側には、孤独や焦燥、失うものの大きさが静かに描かれており、いくつもの波瀾万丈な展開や、舞台を観ているような映像が浮かぶ描写は読者を飽きさせない。
また、舞台の表と裏を行き来する徳次の存在が、現実的な視点で物語を支える。
時に冷静で、時に情に厚い。そのバランスが、作品全体の人間味を強めている。
読み終えたあとには、物語を読んだというより、一つの人生と芸の歩みを見届けたような深い余韻が残った。
映画も観てみたいな。
おすすめ度は、★5つ。

――つづく。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今回のおすすめN3は、第7004回終了現在、第6970回より 34回出現なしの3けたプラス[11]狙いで 10点。

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