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![]() [「My Library!」87] 2025年4月9日 ![]() 本誌必勝パラダイスコラムのグランドスラム「664」狙いのミニ「64」でした。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 『 My Library 』へようこそ〜♪あっと言う間に新年度がスタートしました。時の流れが年々早く感じます。こちらは今、ウォーキングコースの桜が満開で、淡いピンク色の花びらが一面に広がりとてもキレイです。散りゆく花びらを見ると、ちょっとセンチメンタルになり、あと何回見れるのかなぁ〜?な〜んて思ったりします。 本年で第22回目となる本屋大賞のノミネートが、2月に10作決定しました。大賞発表は4月9日だそうで、どの作品がとるか楽しみだなぁ。では今回のおすすめ本は、ノミネートされた作品を2点紹介します。 ■『人魚が逃げた』 青山 美智子(著) ある3月の週末、SNS上で「人魚が逃げた」という言葉がトレンド入りした。どうやら「王子」と名乗る謎の青年が銀座の街をさまよい歩き、「僕の人魚が、いなくなってしまって……逃げたんだ。この場所に」と語っているらしい。彼の不可解な言動に、人々はだんだん興味を持ち始め……。そしてその「人魚騒動」の裏では、5人の男女が「人生の節目」を迎えていた。12歳年上の女性と交際中の元タレントの会社員、娘と買い物中の主婦、絵の蒐集にのめり込みすぎるあまり妻に離婚されたコレクター、文学賞の選考結果を待つ作家、高級クラブでママとして働くホステス。銀座を訪れた5人を待ち受ける意外な運命とは。そして「王子」は人魚と再会できるのか。そもそも人魚はいるのか、いないのか……。 2025年本屋大賞ノミネート作品。5章からなる連作短編集。各章から始まる3行のプロローグが、すばらしく的を得ている。青山さんの作品はいつものように伏線や仕掛け?をたくさんちりばめているので、さかのぼって確認する楽しみがあって面白いのだが……、ストーリーのスタイル?パターン?構成?が毎回同じなので、「え〜こんな小説も書けるんだ!」というような長編を読んでみたい。ひとつ印象に残った言葉が「耳瘻孔」。「へ〜『じろうこう』って言うのか。私の左耳の上部にも小さな穴がある。自分が『魚』だった時代(母のお腹の 中にいた胎児の頃)の証だったのね!」青山さんも「耳瘻孔」があるのかな? おすすめ度は、★4つ半。 ■『恋とか愛とかやさしさなら』 一穂 ミチ(著) プロポーズの翌日、恋人が盗撮で捕まった。カメラマンの新夏は啓久と交際5年。東京駅の前でプロポーズしてくれた翌日、啓久が通勤中に女子高生を盗撮したことで、ふたりの関係は一変する。「二度としない」と誓う啓久とやり直せるか、葛藤する新夏。啓久が”出来心”で犯した罪は周囲の人々を巻き込み、思わぬ波紋を巻き起こしていく。信じるとは、許すとは、愛するとは。男と女の欲望のブラックボックスに迫る、著者新境地となる恋愛小説。 2025年本屋大賞ノミネート作品。前半は新夏、後半は啓久のストーリー。酔った勢いか?魔が差したのか?パンツを盗撮する男の気が知れないが……、そんな変態もいるのは確かだ。パンツを撮った話から、こんな大きな話にもっていけるのは、さすが一穂さん。しかし、これと言った起伏がないまま、淡々と心理描写が続いていくのは、どう感じ、どう理解すればいいか?悩むところだ。比喩表現がとびっきりうまいが、ちょっと使いすぎてませんか〜?と感じた。共感できる登場人物もいず、突然「女装しろ!」って?なんでそんな展開にもっていくのかな?言葉や行動が意味不明なところも多く……、今年から年金をもらうおじさんには、感想が難しい小説だった。 おすすめ度は、★4つ。 ――つづく。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 今回のおすすめN3は、第6697回終了現在、第6658回より39回出現なしの3桁プラス[5] 狙いで 10点。 [258] [393] [474] [591] [645] [726] [780] [861] [906] [924] ![]() (C)イマジカインフォス
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