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![]() [「My Library!」79] 2024年7月10日 ![]() ■『星を編む』 凪良 ゆう(著) 本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語3篇。「春に翔ぶ」・瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?「星を編む」・才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。「波を渡る」・花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。 2024年本屋大賞8位。前作で櫂と暁海の愛を見守り支える北原先生の、語られていなかった、父親や菜々との苦悩に満ちた壮絶な過去。自分には到底できないなと衝撃を受けた。櫂と尚人の漫画本担当だった植木と、小説担当の大食い二階堂さん^^二人の編集長としての、後悔と遺作への意気込みが伝わって来ておもしろかった。(きっと凪良さんの小説の編集者さんもこんな感じなのかな?)櫂亡き後の暁海と北原先生、そして、前作の登場人物たちのその後が、駆け足ではあるが……、わかってよかった。読後は凪いだ海のように穏やかな気持ちになり、心に残る作品のひとつとなった。 おすすめ度は、★5つ。 ■『嘘と正典』 小川 哲(著) 零落した稀代のマジシャンがタイムトラベルに挑む「魔術師」、名馬・スペシャルウィークの血統に我が身を重ねる「ひとすじの光」、無限の勝利を望む東フランクの王を永遠に呪縛する「時の扉」、音楽を通貨とする小さな島の伝説を探る「ムジカ・ムンダーナ」、ファッションとカルチャーが絶え果てた未来に残された「最後の不良」、CIA工作員が共産主義の消滅を企む「嘘と正典」の全6篇を収録。 第162回直木賞候補作品。小川さんの作品は『君のクイズ』に続いて2冊目。短編なので読みやすいかと思ったが、ちょっと難解で、検索をかけたり、読み返してじっくり理解して、やっとおもしろさがわかる作品だった。テーマは時の流れや親子関係かな?表題作の『嘘と正典』が一番よかった。ソ連を舞台にした歴史モノで、緊迫感のあるCIAとKGBの攻防が続き、そこに共産主義誕生の歴史などエンゲルスやマルクスを検索して、知らなかった知識が増えた。表紙はマルクスだったのね。 おすすめ度は、★3つ。 ――つづく。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 今回のおすすめN3は、第6506回終了現在、第6427回より79回出現なしのボックスペア未出現 [38]狙いで10点継続。 [038] [138] [238] [338] [438] [538] [638] [738] [838] [938] ![]() (C)イマジカインフォス
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![]() [「My Library!」79] 2024年7月10日 ![]() ■『星を編む』 凪良 ゆう(著) 本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語3篇。「春に翔ぶ」・瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?「星を編む」・才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。「波を渡る」・花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。 2024年本屋大賞8位。前作で櫂と暁海の愛を見守り支える北原先生の、語られていなかった、父親や菜々との苦悩に満ちた壮絶な過去。自分には到底できないなと衝撃を受けた。櫂と尚人の漫画本担当だった植木と、小説担当の大食い二階堂さん^^二人の編集長としての、後悔と遺作への意気込みが伝わって来ておもしろかった。(きっと凪良さんの小説の編集者さんもこんな感じなのかな?)櫂亡き後の暁海と北原先生、そして、前作の登場人物たちのその後が、駆け足ではあるが……、わかってよかった。読後は凪いだ海のように穏やかな気持ちになり、心に残る作品のひとつとなった。 おすすめ度は、★5つ。 ■『嘘と正典』 小川 哲(著) 零落した稀代のマジシャンがタイムトラベルに挑む「魔術師」、名馬・スペシャルウィークの血統に我が身を重ねる「ひとすじの光」、無限の勝利を望む東フランクの王を永遠に呪縛する「時の扉」、音楽を通貨とする小さな島の伝説を探る「ムジカ・ムンダーナ」、ファッションとカルチャーが絶え果てた未来に残された「最後の不良」、CIA工作員が共産主義の消滅を企む「嘘と正典」の全6篇を収録。 第162回直木賞候補作品。小川さんの作品は『君のクイズ』に続いて2冊目。短編なので読みやすいかと思ったが、ちょっと難解で、検索をかけたり、読み返してじっくり理解して、やっとおもしろさがわかる作品だった。テーマは時の流れや親子関係かな?表題作の『嘘と正典』が一番よかった。ソ連を舞台にした歴史モノで、緊迫感のあるCIAとKGBの攻防が続き、そこに共産主義誕生の歴史などエンゲルスやマルクスを検索して、知らなかった知識が増えた。表紙はマルクスだったのね。 おすすめ度は、★3つ。 ――つづく。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 今回のおすすめN3は、第6506回終了現在、第6427回より79回出現なしのボックスペア未出現 [38]狙いで10点継続。 [038] [138] [238] [338] [438] [538] [638] [738] [838] [938] ![]() (C)イマジカインフォス
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