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[「必当☆予想人」第1話]

2019年7月17日
人の情けと浮き世の狭間……
流した涙もあるけれど……
やっぱりこの世は金次第……
予想人☆富くじ当てます!?

チャララ〜ン♪(トランペットの音)

江戸には、当たらぬ恨みを晴らす予想人と呼ばれる闇の稼業が密かに存在していた。

元締め「ほずみ」の富くじを当てるため、4人の予想師が立ち上がったのだ。

「ふぅ、また当たらなかったか。。」不況によりにゃん殿様お仕えの忍者の職を失ったたぬ吉は、かわら版に載っている富くじの抽せん結果を見て、大きなため息をついた。

「とうちゃん、もっとくいたいよ〜」幼いぽん太が、縁のかけた茶碗をおはしでたたきながら言う。

朝餉の膳で、具のない味噌汁をすすりながら、女房のおたぬがあるうわさをたぬ吉に話した。

「かちかち山のふもとにほこらがあって、そこに月額銭324文置いて頼めば、富くじの当たらぬ恨みを、晴らしてくれるらしいよ。当たる番号でも、教えてくれるのかねぇ?アンタ、行ってきなよ!」

おたぬは、水がめをずらしその下に隠しておいたお金をたぬ吉に握らせた。内職の傘張りでこつこつ貯めたお金である。


髪結いのパラは、異国から入ってきた電脳箱(パソコン)と言う四角い箱につながっている鼠(マウス)をあやつりながら、昨日の富くじ当たり番号を打ち込んだ。

浮世絵師のゴロは、小筆をくるくると巧みに回し、老眼鏡をかけると、帳面に数字や記号や絵文字をしるした。そして、当たり番号の語呂合わせを、あーだこーだと考えている。

よろず屋のでーぶは、太鼓腹にかかった腹掛けのどんぶりから、そろばんを取り出して、パチパチと数字を足したり引いたりしている。

占い師の黒闇天女(こくあんてんにょ)は、水晶玉を手ぬぐいで磨きながら、餃子を注文する時に、1人前?1皿?1枚?1つ?なんて言えばいいのだろう?と考えていた。

「みんな仕事だよ!依頼人は元ニンジン屋、じゃなくて、元忍者のたぬ吉。富くじを当てて、子供や女房に腹いっぱいうまいもんを食べさせてあげたいんだってさ」請負人の新生菜(にいな)が言った。

月額税込み銭324文、請負人も含め5人で割って1人64文だ。各予想人はお金をふところにしまうと、自分の住処にばらばらと帰って行った。

請負人の新生菜は、ろうそくの炎を「ふんっ!」と鼻息で勢いよく消した。辺りが暗闇に包まれる。

「ひと月たった64文じゃ商売にならないよ。ニンジン屋にうまいもんか……。そうだ、今夜は『にんじんしりしり』でも作ろうかね」お腹をすかした愛猫のちびが、にゃーにゃーと足元にすり寄って来る。


──つづく

今回のおすすめN3は、第5219回終了現在、第5104回[049]より115回出現なしの、ボックスペア数字未出現ワースト1位[04]ペアを軸にして10点継続。

[400][401][403][404][405]
[406][407][420][490][840]


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人の情けと浮き世の狭間……
流した涙もあるけれど……
やっぱりこの世は金次第……
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江戸には、当たらぬ恨みを晴らす予想人と呼ばれる闇の稼業が密かに存在していた。

元締め「ほずみ」の富くじを当てるため、4人の予想師が立ち上がったのだ。

「ふぅ、また当たらなかったか。。」不況によりにゃん殿様お仕えの忍者の職を失ったたぬ吉は、かわら版に載っている富くじの抽せん結果を見て、大きなため息をついた。

「とうちゃん、もっとくいたいよ〜」幼いぽん太が、縁のかけた茶碗をおはしでたたきながら言う。

朝餉の膳で、具のない味噌汁をすすりながら、女房のおたぬがあるうわさをたぬ吉に話した。

「かちかち山のふもとにほこらがあって、そこに月額銭324文置いて頼めば、富くじの当たらぬ恨みを、晴らしてくれるらしいよ。当たる番号でも、教えてくれるのかねぇ?アンタ、行ってきなよ!」

おたぬは、水がめをずらしその下に隠しておいたお金をたぬ吉に握らせた。内職の傘張りでこつこつ貯めたお金である。


髪結いのパラは、異国から入ってきた電脳箱(パソコン)と言う四角い箱につながっている鼠(マウス)をあやつりながら、昨日の富くじ当たり番号を打ち込んだ。

浮世絵師のゴロは、小筆をくるくると巧みに回し、老眼鏡をかけると、帳面に数字や記号や絵文字をしるした。そして、当たり番号の語呂合わせを、あーだこーだと考えている。

よろず屋のでーぶは、太鼓腹にかかった腹掛けのどんぶりから、そろばんを取り出して、パチパチと数字を足したり引いたりしている。

占い師の黒闇天女(こくあんてんにょ)は、水晶玉を手ぬぐいで磨きながら、餃子を注文する時に、1人前?1皿?1枚?1つ?なんて言えばいいのだろう?と考えていた。

「みんな仕事だよ!依頼人は元ニンジン屋、じゃなくて、元忍者のたぬ吉。富くじを当てて、子供や女房に腹いっぱいうまいもんを食べさせてあげたいんだってさ」請負人の新生菜(にいな)が言った。

月額税込み銭324文、請負人も含め5人で割って1人64文だ。各予想人はお金をふところにしまうと、自分の住処にばらばらと帰って行った。

請負人の新生菜は、ろうそくの炎を「ふんっ!」と鼻息で勢いよく消した。辺りが暗闇に包まれる。

「ひと月たった64文じゃ商売にならないよ。ニンジン屋にうまいもんか……。そうだ、今夜は『にんじんしりしり』でも作ろうかね」お腹をすかした愛猫のちびが、にゃーにゃーと足元にすり寄って来る。


──つづく

今回のおすすめN3は、第5219回終了現在、第5104回[049]より115回出現なしの、ボックスペア数字未出現ワースト1位[04]ペアを軸にして10点継続。

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