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![]() [「My Library!」100] 2026年4月14日 ![]() 最初は「少しでも読書の楽しさが伝われば」と軽い気持ちで書き始めたのですが、本を読み、言葉にし、その余韻を誰かと共有する時間が、いつの間にか私自身の大切な習慣になっていました。 振り返れば、心を揺さぶられた作品もあれば、首をかしげながら読み終えた本もありました。 それでも一冊ごとに出会いがあり、その積み重ねがこの100回につながっています。 読書はやはり、不思議で豊かな時間だとあらためて感じています。 ここまで続けてこられたのは、読んでくださる皆さまのおかげです。 本当にありがとうございます。101回目からも、どうぞよろしくお願いいたします。 では、今回のおすすめ本は……。 ■『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』東野 圭吾(著) この人は人生をリノベーションするつもりだ…… 亡き夫から莫大な遺産を相続した女性の前に絶縁したはずの兄が現れ、「あんたは偽者だ」といいだす。 女性は一笑に付すが、一部始終を聞いていた元マジシャンのマスターは驚くべき謎解きを披露する。 果たして嘘をついているのはどちらなのか……。 謎に包まれたバー『トラップハンド』のマスターと、彼の華麗なる魔術によって変貌を遂げていく女性たちの物語。 その”マジック”は謎解きのための華麗な武器。 全貌を知る時、彼女たちは何を思うか。 そして、どう生きていくのか。 シリーズ2作目。 覚醒する女たちを主人公にした連作短編集。 前作はいまいちだったが、今回の方がおもしろかった。 東野圭吾作らしく読みやすく展開もテンポ良いので、一気読み。 殺人事件が起きるわけではなく、ミステリーというより、「人はどの瞬間に、自分の人生を取り戻すのか」というテーマを描いた作品だった。 鮮やかな謎解きは爽快だが、彼の洞察が万能すぎて、物語の不都合を一気に回収していく。 その快感はあるものの、緊張感やリアリティを犠牲にしている部分も否めない。 エンタメ小説として読むなら十分に楽しめるが、ご都合主義で現実味の薄い作品だった。 おすすめ度は、★4つ。 ■『人生劇場』 桜木 紫乃(著) 何もかもが赤く染まった鉄鉱の町・室蘭。 四人兄弟の次男に生まれた猛夫は、兄にいじめられ、母には冷たくあしらわれながら日々を過ごしていた。 心のよりどころは食堂と旅館を営む伯母のカツ。 やがて猛夫はカツのもとで育てられることになる。 中学卒業後、理容師を目指し札幌に出た猛夫だが、挫折して室蘭に帰る。 常に劣等感を抱えるようになった猛夫は、いつか大きくなって皆を見返してやりたいと思うように。 理容師として独立、ラブホテル経営と、届かぬ夢だけを追い続けた男の行く末は。 自身の父親をモデルに、直木賞作家・桜木紫乃が北の大地で生きる家族の光と闇を描く。 桜木さんの作品は、直木賞の『ホテルローヤル』から読み始めて、10冊以上は読んだかな? 桜木さんの作品を読むたびに思うのは、北海道を舞台に、成功や栄光よりも、挫折や後悔、どうにもならない現実の重さを正面から描いた作品が多い。 読み終えたあとに残るのは絶望ではなく、静かな肯定だ。 登場人物たちは、夢を抱きながらも思うように生きられず、選択を誤り、何度も立ち止まる。 誰かを傷つけ、誰かに救われ、そしてまた迷う。その繰り返しが、淡々と描かれていて胸に迫る。 読んでいて楽しい物語ではない。 むしろ、痛みや苦味の方が多い。 『人生劇場』は、人生の「美しさ」よりも「重さ」に焦点を当てた小説だ。 しかし、その重さを知っているからこそ、人は誰かにやさしくなれるのかもしれない。 そんなことを、静かに考えさせてくれる一冊だった。 おすすめ度は、★4つ。 ――つづく。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 今回のおすすめN3は、第6959回終了現在、第6915回より 44回出現なしの3けたプラス[10]狙いで 10点。 [028] [091] [136] [172] [226] [352] [406] [433] [451] [703] 超速ロト・ナンバーズTOPへ(C)イマジカインフォス
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![]() [「My Library!」100] 2026年4月14日 ![]() 最初は「少しでも読書の楽しさが伝われば」と軽い気持ちで書き始めたのですが、本を読み、言葉にし、その余韻を誰かと共有する時間が、いつの間にか私自身の大切な習慣になっていました。 振り返れば、心を揺さぶられた作品もあれば、首をかしげながら読み終えた本もありました。 それでも一冊ごとに出会いがあり、その積み重ねがこの100回につながっています。 読書はやはり、不思議で豊かな時間だとあらためて感じています。 ここまで続けてこられたのは、読んでくださる皆さまのおかげです。 本当にありがとうございます。101回目からも、どうぞよろしくお願いいたします。 では、今回のおすすめ本は……。 ■『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』東野 圭吾(著) この人は人生をリノベーションするつもりだ…… 亡き夫から莫大な遺産を相続した女性の前に絶縁したはずの兄が現れ、「あんたは偽者だ」といいだす。 女性は一笑に付すが、一部始終を聞いていた元マジシャンのマスターは驚くべき謎解きを披露する。 果たして嘘をついているのはどちらなのか……。 謎に包まれたバー『トラップハンド』のマスターと、彼の華麗なる魔術によって変貌を遂げていく女性たちの物語。 その”マジック”は謎解きのための華麗な武器。 全貌を知る時、彼女たちは何を思うか。 そして、どう生きていくのか。 シリーズ2作目。 覚醒する女たちを主人公にした連作短編集。 前作はいまいちだったが、今回の方がおもしろかった。 東野圭吾作らしく読みやすく展開もテンポ良いので、一気読み。 殺人事件が起きるわけではなく、ミステリーというより、「人はどの瞬間に、自分の人生を取り戻すのか」というテーマを描いた作品だった。 鮮やかな謎解きは爽快だが、彼の洞察が万能すぎて、物語の不都合を一気に回収していく。 その快感はあるものの、緊張感やリアリティを犠牲にしている部分も否めない。 エンタメ小説として読むなら十分に楽しめるが、ご都合主義で現実味の薄い作品だった。 おすすめ度は、★4つ。 ■『人生劇場』 桜木 紫乃(著) 何もかもが赤く染まった鉄鉱の町・室蘭。 四人兄弟の次男に生まれた猛夫は、兄にいじめられ、母には冷たくあしらわれながら日々を過ごしていた。 心のよりどころは食堂と旅館を営む伯母のカツ。 やがて猛夫はカツのもとで育てられることになる。 中学卒業後、理容師を目指し札幌に出た猛夫だが、挫折して室蘭に帰る。 常に劣等感を抱えるようになった猛夫は、いつか大きくなって皆を見返してやりたいと思うように。 理容師として独立、ラブホテル経営と、届かぬ夢だけを追い続けた男の行く末は。 自身の父親をモデルに、直木賞作家・桜木紫乃が北の大地で生きる家族の光と闇を描く。 桜木さんの作品は、直木賞の『ホテルローヤル』から読み始めて、10冊以上は読んだかな? 桜木さんの作品を読むたびに思うのは、北海道を舞台に、成功や栄光よりも、挫折や後悔、どうにもならない現実の重さを正面から描いた作品が多い。 読み終えたあとに残るのは絶望ではなく、静かな肯定だ。 登場人物たちは、夢を抱きながらも思うように生きられず、選択を誤り、何度も立ち止まる。 誰かを傷つけ、誰かに救われ、そしてまた迷う。その繰り返しが、淡々と描かれていて胸に迫る。 読んでいて楽しい物語ではない。 むしろ、痛みや苦味の方が多い。 『人生劇場』は、人生の「美しさ」よりも「重さ」に焦点を当てた小説だ。 しかし、その重さを知っているからこそ、人は誰かにやさしくなれるのかもしれない。 そんなことを、静かに考えさせてくれる一冊だった。 おすすめ度は、★4つ。 ――つづく。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 今回のおすすめN3は、第6959回終了現在、第6915回より 44回出現なしの3けたプラス[10]狙いで 10点。 [028] [091] [136] [172] [226] [352] [406] [433] [451] [703] 超速ロト・ナンバーズTOPへ(C)イマジカインフォス
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