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![]() [「My Library!」98] 2026年2月17日 ![]() 寒さがいちばん骨身にしみる季節になりました。 朝の布団の魔力はますます強く、外に出る決意だけで一仕事終えた気分になります。 そんな時こそ、温かい飲み物を片手に、本の世界へ潜り込むにはぴったりの月かもしれません。 2月は一年でいちばん短い月ですが、心に残る物語と出会うには十分です。 ページの向こう側では、時間の長さに関係なく、笑いも涙も、そして少しのチョコレートのような甘さも待っています。 今月も、胸に灯りをともす一冊を探しながら、ゆるやかにページをめくっていきたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。 では今回のおすすめ本は……。 ■『余命10年』 小坂 流伽(著) 死ぬ前って、もっとワガママできると思ってた。 二十歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。 笑顔でいなければ周りが追いつめられる。 何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。 未来に対する諦めから死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。 そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが……。 衝撃の結末、涙よりせつないラブストーリー。 「死ぬ準備はできた。だからあとは精一杯生きてみるよ」 静かに、心の奥に沁みていく物語だった。 限られた時間の中で生きる主人公・茉莉の言葉は、読む者の胸に深く残る。 死を恐れながら、それでも誰かを想う。 その葛藤があまりに人間的で、美しくて切ない。 季節の移ろい、光の描写、息づくような日常の描写……どれもが儚く、確かに今、生きている。 著者の小坂流加さんは、同じ病で38歳という若さで亡くなられたそうで、小坂さん自身の人生と重なるように、この物語は「生きる」という行為そのものの尊さを静かに語りかけてくる。 涙を流したあとに、心にぽっと灯りがともるような一冊だった。 映画化されてるそうで、観てみたいな〜。 おすすめ度は、★4つ半。 ■『架空犯』 東野 圭吾(著) 焼け落ちた屋敷から見つかったのは、都議会議員と元女優夫婦の遺体だった。 華やかな人生を送ってきた二人に何が起きたのか。 「誰にでも青春があった。被害者にも犯人にも、そして刑事にも……」 『白鳥とコウモリ』シリーズ最新作として、今回もテンポの良さと先の読めない展開でぐいぐい読ませる一冊だった。 ところが、フィクションとはいえ「読ませるためのご都合」が目立ち、現実味の薄さが気になってしまったのも事実。 (以下ネタバレ)中でも藤堂江利子の人物描写には違和感が残った。 また、犯人が殺人に至る動機づけには説得力が弱い。 刺殺や撲殺ならまだしも、首を絞めて殺害できるかは疑問が拭えない。 抵抗されて未遂に終わりそうだ。 ラストのトリックはまあまあ理解できるが……、藤堂康幸の死の描かれ方にも納得しきれない部分があり、物語全体にやや無理を感じた。 おすすめ度は、★4つ。 ――つづく。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 今回のおすすめN3は、第6919回終了現在、第6836回より 83回出現なしのボックスペア[17]狙いで 10点。 [170] [171] [172] [173] [174] [175] [176] [177] [178] [179] 超速ロト・ナンバーズTOPへ(C)イマジカインフォス
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